多くの人からお金を集めてファンド(運用の専門家が株式や債券などに投資・運用する商品)を組むことで、長期の資産形成に必要な要素を持ち合わせており、投資の王道とも呼べるのが「投資信託」です。
必要な要素のひとつとして、分散投資があります。投資信託は大勢の投資家から集めた資金で投資を行うため、私たち個人では到底ムリな100億円、1,000億円規模の運用が可能になることが特徴です。
これだけの金額があれば、日本の株式市場だけでなく海外の株式にも分散して投資できるようになります。投資信託は個人レベルの分散投資を最大限に効率化し、利益を分配するための仕組みであるといえます。
もうひとつの特徴として、小額の資金から誰でも参加できることが大きな特徴です。多くの投資信託は1万円程度から購入することができるため、毎月少しずつ積み立てるなど、無理せず投資を始めることがかのうです。
さらに、運用自体はすべてプロにお任せ、銘柄の選定から資産配分比率の調整、売買のタイミング判断等もファンドマネージャーが一手に担ってくれます。本業である仕事を抱えている私たちにとっては、資産運用に関する情報収集や判断を任せられるので、精神的にも非常に楽になります。
ひと口に投資信託といっても、さまざまな種類があります。株式を中心に投資する「株式投資信託」、債券に投資する「公社債投資信託」の他、世界中に分散投資するタイプのものまで、選択肢は多様です。
このなかでも、公社債投資信託については、わずかでも株式を組み入れてはいけないことになっています。つまり、公社債投資信託以外の投資信託は、株式投資信託といってよいでしょう。海外債権を組み入れて運用する投資信託も投資対象の大半は債券ですが、為替変動リスクがあるため、株式投資信託に分類されています。
株式投資信託は、日本の株式・債券だけでなく、世界中の株式・債券等を組み入れて運用するタイプもあります。このタイプの投資信託は、国内だけでなく世界中に分散投資できるため、非常に高いリスクヘッジが期待できます。
世界経済の成長に合わせた運用を目的としているため、投資の未経験者がとりあえず毎月1万円から積み立て投資する場合などに向いているといえるでしょう。