投資信託の運用戦略として、アクティブ運用とインデックス運用があります。日経平均株価やTOPIX(東証株価指数)など、市場全体の動きを示す基準となる指数に連動した運用実績を目指すのがインデックス運用です。
これに対し、上記の指数をベンチマークとしてそれを上回るリターンを目指した運用をするのがアクティブ運用です。つまり、アクティブ運用でインデックス運用を上回るためには、ファンドマネージャーが日々の情報収集や銘柄分析を行うことでリターンの追求を行っているということです。
つまり、アクティブ運用の投資信託ではファンドによって運用成績にバラツキが生じることが想定できるので、購入する投資信託は慎重に選択することが求められます。一方、インデックス運用であれば、基本的にどの投資信託を購入しても同じ指数に連動するものであれば、さほど運用成績に差は生じません。
では、どちらが有利なのか。
結論を言えば、高い信用と運用力を持ったファンドを選択し、アクティブ運用することができれば、最も高いリターンを狙うことができるといえます。しかし、アクティブ運用の場合、アナリストやファンドマネージャーの不断の努力により投資すべき銘柄を慎重に選択して組み入れているので、インデックス運用に比べてコストがかかります。
しかし、そのコスト差は1%程度とのこと。運用のプロのスキルと貴重な時間を利用するための費用としてはコストメリットがあるのではないでしょうか。特に、私たちのように仕事をしながら投資する場合、個別銘柄についての情報収集に多くの時間を費やすのは無理があります。
こうしている今も世界経済は成長しており、この経済成長のシナリオに自分の資産を乗せて増やしていこうというのが長期目線での積立投資であり、投資信託を活用するメリットでもあります。
その途中では、リーマンショックやコロナショックのような「100年に1度」と呼ばれる市場の混乱も起こり得るでしょう。株価の暴落といえども、世界経済は長期的に見て成長していくことを考えれば、一時的な小休止に過ぎません。
確かな目利きのできるファンドを選ぶことで、長期的に見ても安定したリターンを得ることが可能です。それこそが、ビジネスパーソンにとって最も適した資産形成方法といえるのではないでしょうか。