世界経済は人口の増加に伴いこれからも成長を続けていきます。その成長のシナリオを前提にすれば、長期投資は短期的なボラリティなど誤差であり、十分なリターンが期待できる投資手法です。ここに分散投資することでリスクコントロールすることも可能になるのです。
資産クラス分散におけるポイントとしては、値動きの方向性が異なる資産の組み合わせ、つまりマーケットが急落したときにすべての資産価値が同時に下落してしまうリスクを軽減させることにあります。
全体の株価が上昇トレンドにある場合、長期金利が上昇するため債券価格は下落します。つまり、株式と債券を組み合わせたポートフォリオを持っていた場合、株式の値上がりを債券価格がマイナスさせてしまいますが、一般的に株価の値動きは債券のそれに比べて大きいため、プラマイしてもプラスに落ち着きます。
逆はどうでしょうか。当然、プラマイするとマイナスに振れることになりますが、株式100%でポートフォリオを構成しているのに比べれば、下落トレンドにおいてもマイナスダメージを低く抑えることが可能になります。
国内だけでなく、海外の株式や債券を組み合わせることにより、さらに資産クラスを分散する効果が高まります。日本国内の景気が冷え込むと、金利が低下するため投資マネーが日本から海外へシフトします。したがって、日本株が下落しても、海外市場に投資している分については、円安による為替差益が得られるため、国内での資産価値の目減りを軽減できます。
では、国内の株式・債券と、海外の株式・債券をどのような比率で分散すべきかということになります。迷ったときの「均等法」。それぞれ25%ずつ分散保有するという手法があります。難しく考えずとも、そのように4分の1ずつ均等投資しても、一定のリスク軽減効果が期待できるといわれています。